先日は本当に驚きました。
朝10時頃、商店街の坂道を上っていたときのこと。
坂道の半分まで差しかかった時、坂の上の方で、ガシャン! というガラスの割れるような音がしました。その時はそれほど気にも留めなかったのですが、坂の上の方に近づくにつれ、数人の声が騒がしく聞こえだしました。
どうしたのかなと思いながら上っていくと、坂道の上の商店街の出口辺りで、逆さまにひっくり返っているピンク色の軽自動車が目に飛び込んできました。
文字どおり、タイヤを上に、屋根を下にして、ひっくり返っていたのです!
すでに数人の人が車の周りにかがみこんで、「大丈夫か!」「ケガはないか!」などと声を掛けています。
車を運転している人は中に閉じ込められているようです。
運転者を救出するなら私も手伝おうと思い、車に近づいていくと、パトカーのサイレン音が近づいてきました。事故を見た人が携帯電話で警察に通報していたのでしょう。
運転者の救出は警察に任せるということになり、私も急ぎの用事があったので、その場を離れました。
後で知ったのですが、その事故車に乗っていたのは、私の母の古い知人のMさんだったのです。
その車はMさんの娘さんの車で、運転していたのは娘さんということでした。
Mさんのご主人が少し前に亡くなり、都会に出ていた娘さんが、葬儀のため帰省していたのです。
四十九日まで実家に滞在予定で、その日は、商店街の上にある郵便局に用事があって、親子で来ていたのだそうですが、用事が済んで郵便局の駐車場を車で出るとき、バックのまま発進してしまい、後ろ側の柵を突き破って商店街の坂道に逆さまに転落してしまったのだそうです。
幸い、シートベルトをしていたので、2人とも大したケガもなく、また、商店街に通行人もいなかったので、大事に至らずに済んだそうです。
この商店街は今ではさびれてしまって、普段でも人通りがないのですが、それが幸いしたのは皮肉な感じでもあります。
それにしても、Mさんが無事でホッとしました。
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